【2021年全仏オープン】結果 振り返り

試合観戦

日本のテニスファンの皆様、全仏オープンお疲れさまでした。フランスと日本は時差が大きいので、リアルタイムで状況をウォッチされていた方はとても体力的につらかったのではないでしょうか?
一方でリアルタイムでないと感じることのできない感動や試合の流れなどもあるのも確かで、この塩梅をどうするかというのがテニス観戦の難しいところですね。これからすぐにウィンブルドンが始まりますので、しばし休憩というところでしょうか。お体にはお気を付けください。

ということで今回は2021年全仏オープンの振り返りとして、大会全体の感想や、ピックアップゲーム、ピックアッププレイヤーなどを語っていきたいと思います。

この記事でわかること

  • 3つのポイントで振り返る2021年全仏
  • 2021年全仏のピックアップゲーム
  • 全仏オープン後注目したい選手

3つのポイントで振り返る2021年全仏

  • やっぱりジョコビッチは強かった
  • 錦織復調
  • 世代交代の兆し

やっぱりジョコビッチは強かった

クレーコートで神話的な強さを誇るナダルを準決勝で破り、決勝では大逆転で優勝をもぎ取る、ジョコビッチに支配された大会といってもよかったと思います。今大会でグランドスラム通算19勝目となりました。

ジョコビッチのプレースタイルはクレーで最も輝くものではないものの、対戦相手やコートの使い方含め、かなり戦術を考えて戦っているように見え、それをコート上でうまく表現できていましたね。

錦織復調

久しぶりに日本の星錦織がGSに帰ってきました!
参戦するや否やいきなり4回戦まで進出するあたり、やはり地力の高さを感じずにはいられません。

4回戦では絶賛レベルアップ中のズベレフに敗れてしまいましたが、まだ復帰して間もなく、試合勘などもこれから取り戻していく段階だと思うので、ここは仕方がないかなという印象です。

1回戦、2回戦とフルセットを続けてもケガがなかったのはファンとしては朗報で、これから錦織独自のスピードテニス(詳しくはこちらの錦織解説記事参照)が見れることにワクワクしながら応援を続けていきたいと思います!

世代交代の兆し

今大会はベスト8にナダル・ジョコビッチを除いてすべて20代の選手が残りました。

フェデラーの途中棄権、フランス四銃士(ガスケ・ツォンガ・モンフィス・シモン)や、ベルダスコ・チリッチなどの30歳オーバーGS決勝進出経験のある選手たちの早期敗退などが目立ち始めた大会となり

ズベレフやチチパスといった次世代選手の本格的な台頭、さらにはイタリアの10代選手ヤニック・シナーロレンツォ・ムゼッティの躍進など、未来のATPを間違いなく背負うことになる選手たちのプレーを多くみる機会に恵まれました。

ピックアップマッチその1:ジョコビッチ対ナダル(準決勝)

個人的に今大会No.1の試合です。なんと4セットで試合が終わったにもかかわらず4時間超の大熱戦となりました。ナダル対ジョコビッチはお互いがお互いの得意とする展開を理解しきっているため、どの試合も一筋縄ではいかず、とても濃密な試合になりますね。

序盤はナダルの一方的な展開で、「やはりクレーのナダルにはジョコビッチも歯が立たないのか」と思わせましたが、見事なカムバック勝利となりました。明暗を分けたのは第3セットのタイブレークですかね。

印象的だったのはジョコビッチの攻守のメリハリです。
自分の体勢が十分でないときはディフェンス、体勢が作れた時にはオフェンス、テニスの基本のキを忠実に再現したテニスマシーンのような展開で、改めてジョコビッチの強さを認識させられました。

ピックアップマッチその2:ジョコビッチ対チチパス(決勝)

次世代No.1候補のチチパス対レジェンドジョコビッチの対決となった今回の決勝戦。

両者ともに引けを取らない非常にタフな試合でした。
おじさんは割とあっさりジョコビッチが勝つんじゃないかなと思っていましたが、蓋を開けてみれば先に王手をかけたのはチチパスでした。

大会を通して威力を発揮していたチチパスのフォアハンドはジョコビッチにも明らかに通用しており、ボールのキレ、重さ、深さのボールの質でジョコビッチを圧倒していきました。

第3セット以降は少しチチパスの勢いに陰りが見えてきたところでジョコビッチがギアとテンポを上げて対抗。ボールの質で勝負していては勝てないと判断し、クレーらしからぬハイテンポな展開で3セットを連取して優勝をもぎ取りました。

*:ピックアップマッチは是非皆さんにハイライトでもよいので試合を見てほしく、ここでは見どころだけあっさりと書きました。

ピックアッププレイヤーその1:アレクサンダー・ズベレフ

イケメン・高身長・テニスカッコイイ

サーブとバックハンドを中心に試合を展開する次世代のNo.1候補。

もともとポテンシャルは高いといわれつつもフォアハンドの展開力の低さとフットワークスキル不足が世界トップと比べると少し見落とりするというところで大一番でイマイチ勝ちきれない、戦績が安定しないという印象の残る選手とおじさんは見ていたのですが、今回の全仏ではそういった周りからの評価を覆すようなテニスができており、非常に安定した試合運びを見せていました。

印象的だったのは錦織戦です。錦織も試合後に「ディフェンスがとても堅かった」と印象を語っていたように、錦織の速い展開にしっかりと食らいつき、ジリジリとボールの威力で押すという盤石な戦い方ができていました。

このフットワークをしっかりと使って振られたボールに対応し続けるというのは以前から明らかにスキルアップした部分で、ようやくその才能が本当の意味で開花しつつあると感じさせました。

錦織を応援している身でちょっとこういうことを言うのはなんですが、あの試合はセカンドセット以降ほとんどチャンスがないように見えました。それくらいズベレフは強かったです。

ピックアッププレイヤーその2:ヤニック・シナー

1人目はシナー。19歳ながら既に世界TOP20(2021年6月記事初回執筆時点)にランクインしており全仏が始まる前からご存じの方も多いのではないでしょうか?
豪快なフォアハンド・バックハンドを軸に超攻撃型のテニスを展開する次世代No.1候補。特筆すべき点として

  • バックハンドの左手の使い方のうまさ
  • ポジションの上げ方のうまさ
  • ボールの打音の激しさ
  • 19歳とは思えないテニスの完成度の高さ

などが挙げられます。大きな体格の選手にしてはサーブにそれほどパワーがないので、サーブを今後強化してさらに世界の上位に食い込んでいくことを期待したい選手です。

ピックアッププレイヤーその3:ロレンツォ・ムゼッティ

2人目はムゼッティ。正直かなりのテニス通なはずの私も全仏が始まるまではそれほどマークしていませんでした。ただ、2021年全仏の勝ち上がり方は以下の通りかなりタフで、大物感を感じずにはいられません。
最後は棄権という残念な形で終わってしまいましたが、これからに注目したい選手です。

  • 1回戦 ゴファン(第13シード)
  • 2回戦 西岡(1回戦で地元ツォンガを撃破)
  • 3回戦 チェッキナート(2018年全仏ベスト4のクレー巧者)
  • 4回戦 ジョコビッチ(第1シード) フルセットの末敗退

プレーとしてはスピンボールを主体とした典型的なクレーコーターで、特筆すべき点としては

  • バックハンドでの空間を使うスキルの高さ
  • コートを広く使うスキルの高さ
  • ポイント・ゲームを取り切る泥臭さ、執念

などが挙げられます。まだ技術的に伸びしろの沢山ある選手で、もう1~2年はクレーでの活躍が中心になりそうだなということを感じさせました。

一方で非常に身に着けづらい空間やコートを使うスキルというのはクレーコーターらしく既に高いものを持っています。
このコートを使うスキルに加えて、早い展開で勝負するスキルも合わさればとても独創的なテニスをファンに見せてくれる選手になるのではないかと、こちらもとても今後に期待したい選手です。

  • やっぱりジョコビッチは強かった
  • イタリアの若手の今後に注目
  • ズベレフの今後のさらなる活躍に注目

コメント

  1. […] 2021年の全仏オープン振り返りの記事でも触れたのですが、やはり今大会も終わってみればジョコビッチに支配された大会になったといえると思います。 […]

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