【BIG3の次世代】ネクストジェネレーション世代の代表的メンバーやそのランキングについて解説

選手解説

男子プロテニス界は非常に長い期間(2004年~2020年頃)BIG3/BIG4に支配されてきました。グランドスラムやマスターズの優勝者は大体BIG3,ベスト4が全員BIG4なんていうこともザラでした。

しかしBIG3も人間なので年齢による若干の陰りが見え始め、さすがにツアーをすべて支配するわけではなくなってきました。BIG3がテニス界に残した功績は非常に素晴らしいものがありますが、同時にBIG3がもたらしたテニス界の変化を一身に受けて成長してきた次世代の活躍を見たいという気持ちもテニスファンからするとあります。

今回はそんな所謂ネクストジェネレーション世代について解説をしていきたいと思います。

この記事でわかること

  • ネクストジェネレーションとは何か
  • 1990年代後半からネクストジェネレーションまでのテニス界の変遷
  • ネクストジェネレーション世代注目の選手

ネクストジェネレーションとは?

ATPツアーの次世代育成のために2017年に創設されたNext Generation ATPファイナル(21歳以下の年間成績上位者のためのツアー最終戦)から名前を取っており、2017年以降に頭角を現してきた若手選手を丸めてNext Generation世代などと呼んでいます。(NextGenと略されたりもします)

細かな定義はないので、単に最近勢いのある若手世代と思っていただいて差し支えありません。

BIG3に長く支配され、次世代の選手がなかなか育たなかった(育ったのかもしれませんがBIG3が強すぎて日の目を見なかった)ことから、ツアー全体としても次世代を担うスター選手を渇望しており、その活躍が今か今かと待たれるテニス選手としての全盛期(25歳前後)を今迎えている世代です。

そもそも世代とは?

ATPツアーも興行なので、多くのテニスファンがもっとテニスツアーに興味を持ってもらえるように、今(今後)のテニス界がどういうものかわかりやすくて耳に残りやすいキャッチコピーを用意するなど、興味を掻き立てるように施策を色々と打っており、世代の表現もそのうちの一つです。

私が語れるのは2000年前後くらいからなので、その歴史をお話しすると大体以下のようになります。

サンプラス&アガシの時代(1990年代後半)

強烈なサーブと柔らかなタッチをもち、スピーディな展開を持ち味とするサンプラス(写真左)と、正確無比なリターンとハイクオリティなストロークを持ち味とするアガシ(写真右)の相反するプレースタイルを持つ2人が目立っていた時代です。

サンプラスはサーブ&ボレーと呼ばれるサーブののちに即ボレーを行うプレースタイルでグランドスラムを複数優勝した最後の選手で、これ以降グラウンドストロークを主体とする選手に世界は染められていきました。

ニューボールズ世代(2000年代前半)

ツアーに強い印象を残したサンプラス&アガシの次の世代を渇望したATPツアーが試合の中で定期的に新しいボールへとボールを取り換えるときの主審のコール「ニューボールプリーズ」になぞらえて、新しい世代をニューボールと表現した世代です。

代表的な選手はロディック(弾丸サーブの人:写真左)、ヒューイット(カモンの人:写真右下)、サフィン(ラケット投げる人:写真右上)などと個性的な選手が勢ぞろいしていました。ちなみにフェデラーは年齢的にはニューボールズ世代です。

フェデラー&ナダルの時代(2000年代後半)

ニューボール世代から一つ頭抜け始め、ツアーで誰も追いつけなくなった高いオフェンス技術に対し、見たことのないトップスピンとディフェンス力で唯一対抗したナダルがしのぎを削った時代です。

この時代もアガシ&サンプラスの時代と同じように、プレースタイルが相反するものであったことから、非常に人気の高い時代でした。

BIG4時代(2010年~2020年)

皆さんご存じBIG4時代。まさか生涯グランドスラマーが同時代に3人も登場する日が来るとは夢にも思いませんでした。非常にレベルの高いテニスを展開し、色々なものをテニス界に残してくれました。(各選手の写真や詳細情報は個別にBIG4の解説記事を書いておりますのでそちらも是非ご覧になってみてください)

ネクストジェネレーションの代表的なメンバーとプレースタイルは?

こういった世代ののちに、今世に出かかっているネクストジェネレーション世代。なぜかイケメンが多いです。どんな選手たちなのか、どういう傾向がこの世代にはあるのかということを解説していきます。

スキルの傾向

良くも悪くも尖ったスキルを持った選手が少ない印象です。少し前であればバックハンドはてんでダメだけれどもサーブとフォアハンドで何とかする。であったり、ディフェンスはあまり良くないけどそれを超えるオフェンス力を持っている。みたいな尖った選手でもTOP10に入ってきたりしていたのですが、テニスの技術が成熟してきたせいもあるのでしょうが、そういった選手は現代では少数派です。多くの選手がオールラウンドにプレーをすることができます。

観戦者から見るネクストジェネレーション

観戦する敷居は以前に比べて若干高くなっている印象です。尖った構図であればあるほどフォーカスすべき部分が明確になるので(「オフェンスのフェデラー対ディフェンスのナダル」とか「ネットのサンプラス対ストロークのアガシ」)その選手の強み/弱みがよくわかるのですが、現代の選手は何でもできてしまうがゆえに、どこにフォーカスすればよいのか、この選手の強みは何か、ということを理解することが少し難しくなっているかもしれないと感じています

強み弱みのないつまらないプレーかと言われれば全くそんなことはなく、実は紐解いていけば先祖代々引き継がれてきた戦術の良い部分を融合したプレーになっているので、なんだかよくわからないと思われないように、テニスオタクとしては努めていきたいです。戦術が蓄積されどんどん高度化しているのでぱっと見わかりづらくなっているだけです。

ズベレフ

NextGen筆頭といえばこの人です。ただ、ズベレフはNextGenが発足した当初から既にATPツアーファイナル(世界ランキングTOP8が出場できるATPツアー最終戦(年齢制限なし))に出れるくらいのランキングを持っていたので、NextGenの試合への出場経験はありません

ビッグサーブと強烈なバックハンドが特徴の選手です。若さからか成績の上下のばらつきが大きく、ATPツアーファイナルでセンセーショナルな優勝をしたかと思えば、違う大会では結果を残せなかったりなど、TOP10に入ってから大きな大会で結果を残すまでにかなり長い時間を要した選手です。

2020年以降くらいからは成績も安定し始め、いよいよ本格稼働かという空気が漂っています。

2021年8月時点のランキングでは世界第5位。東京オリンピック金メダリスト。

チチパス

2018年のNextGen優勝者。2021年8月時点のランキングではズベレフを抜く世界第3位に食い込んでいます。

フェデラー二世の呼び声も高く、アップテンポな試合展開もこなしますが、一方で安定した堅いストロークの持ち主でもあります。回り込みフォアハンドが非常に強力で、ベースラインの後ろからでも一撃でエースを取れる力を持っています。(詳しくはこちらのチチパス徹底解説記事

ルブレフ

2017年NextGen準優勝者。2018年8月時点のランキングでは世界第7位です。

とにかくすべてのボールを早いタイミングでぶっ叩く。とにかく攻撃する。超オフェンシブなスタイルです。その攻撃力全振りのスタイルからか、TOP10に食い込むのはズベレフ、チチパスより時間がかかりましたが、はまれば相手は何もできずにエースを取られ続けるという展開はこの選手ならではです。

味方からしても敵からしてもハラハラドキドキの展開はニューボールズ世代のロシアの先輩サフィンの影をテニスオタクとしては感じざるを得ません。

シナー

2019年のNextGen優勝者。2018年8月時点のランキングでは世界第15位です。

上記3選手は23~24歳の選手ですが、シナーはついこの間20歳になったばかりの非常に若い選手です。プレースタイルはルブレフに近く、早いタイミングでボールをぶっ叩くパワフルな展開です。
ルブレフはどちらかというとフォアハンドが攻撃の中心ですが、シナーはフォアバック両方のスキルが高く、どちらのサイドからでもエースを量産できます。

体重を乗せることのできた際の打球音は破壊的で、打球音だけでもおなか一杯になれます。

  • BIG3の次世代として注目されるネクストジェネレーション世代
  • ズベレフ、チチパス、ルブレフ、シナーを筆頭にランキングに名前を連ね始めている
  • テニスの近代化に伴い、戦術の高度化が顕著
  • NextGen世代はイケメン選手が多い

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